髪の基礎知識

薄毛、脱毛症の種類
男性型脱毛症(AGA)

男性型脱毛症はAGAと呼ばれている男性特有の脱毛症のことですが、最近では女性の中にも男性型脱毛症に悩まされている人がいます。
男性型脱毛症は、前頭部・頭頂部・額の生え際から薄くなるという特徴を持っていますが、急激に抜け毛が増えることはありません。
進行が遅く、徐々に薄くなっていくため、知らず知らずのうちに薄毛になっているケースが多いです。
一般的に30代?50代の男性に多く発症しますが、稀に20代で発症してしまうこともあります。

男性型脱毛症の原因は、まだはっきりとは解明されていませんが、男性ホルモンが大きく関係しているといわれています。
男性ホルモンの影響によって、ヘアサイクルの成長期が乱れてしまい、髪が成長する前に抜けてしまうため、少しずつ薄毛が目立つにようになっていきます。
また、日頃の生活習慣やストレスによって、男性型脱毛症を誘発したり、悪化させる可能性もあります。
生活習慣が乱れている人やストレスを過度に受けている人は、男性型脱毛症を発症しやすいので、注意が必要です。

ただし、男性型脱毛症は早めに医療機関で治療を行うことによって、薄毛の進行を止めることができ、さらに髪の毛を新たに生やすことも可能です。
初期段階で治療を行うと改善する可能性が高いので、髪に異変を感じた場合は、早めに対処された方が良いでしょう。



脂漏性脱毛症

脂漏性脱毛症とは、ホルモンバランスが乱れることによって、頭皮の皮脂の分泌量が過剰になった場合に引き起こされる脱毛のことです。
皮脂の分泌量が多くなると頭皮の毛穴に皮脂が詰まってしまい、毛穴の中で炎症を起こし、その結果髪の毛が抜けてしまうという訳です。

脂漏性脱毛症の原因は、ホルモンバランスの乱れなので、ストレスや睡眠不足に注意しないといけません。
過度なストレスを受けたり、睡眠が不十分だと自律神経の働きが乱れ、ホルモンバランスまでもが崩れてしまいます。
そうすると皮脂が過剰に分泌されてしまい、毛穴を詰まらせます。
また、脂っこい物を好んで食べる食生活も頭皮の脂を増やす原因になるので、栄養バランスが悪い食事をしている人も気をつけないといけません。

脂漏性脱毛症を改善するには、皮脂をしっかりと落とすことが大切なので、刺激の少ない育毛シャンプーを使用されてください。
市販のシャンプーだと刺激や洗浄力が強いため、余計に頭皮環境を悪化させる可能性があります。
そして、栄養バランスの良い食事、十分な睡眠、ストレスの解消、適度な運動など規則正しい生活を意識してください。
オイリー肌の方は、脂漏性脱毛症になりやすいので、早めに生活習慣を見直した方が良いかもしれません。



円形脱毛症

みなさんも「円形脱毛症」という言葉を聞いたことがあると思います。
円形脱毛症とは、脱毛症の中でも最も有名で、前触れも無く髪の一部分が円形に抜けてしまう症状のことです。
年齢や性別に関係なく、発症するため誰にでも起こりえる可能性があります。
大きさはその時によって異なりますが、小さいからといってそのまま放置するとどんどん範囲が広がっていくことがあるので、注意が必要です。

主な原因はストレスと自己免疫疾患だといわれており、自然に治ることが多いです。
また、円形脱毛症になった場合、育毛シャンプーや育毛剤を使用しても、目立った効果はありません。
仮に症状がなかなか改善されない場合や早めに治したい場合は、皮膚科に行き、適切な処置を受けてください。

円形脱毛症を予防するには、免疫力を高めることとストレスを溜めないことが重要です。
十分な睡眠と十分な栄養をとり、ストレスをなるべく溜めないようにすることで、円形脱毛症を防ぐことができます。
特にストレスは円形脱毛症と深く関係しているので、自分なりのストレス解消法を見つけてみてください。
真面目な人、責任感が強い人、几帳面な人、神経質な人などはストレスが溜まりやすく、円形脱毛症になりやすいといわれています。



ひこう性脱毛症

ひこう性脱毛症とは、乾燥したフケが毛穴を詰まらせ、炎症を引き起こし、脱毛にいたる症状のことです。
このひこう性脱毛症に悩まされている人が、男性女性ともに増加しているようなので、注意してください。
ひこう性脱毛症の原因は、洗浄力の強いシャンプーや刺激の強い整髪料、ヘアカラー用品などだといわれています。
こういったものを使用することで、頭皮にアレルギー症状を引き起こし、フケを大量に発生させてしまいます。
そして、フケが頭皮に溜まると痒みを感じますが、そこで頭皮を掻いてしまうと症状を悪化させてしまいます。

ひこう性脱毛症を改善するには、刺激の弱い育毛シャンプーで頭皮の環境を整えることが大切です。
知らない人も多いかもしれませんが、市販のシャンプーは洗浄力が強すぎるため、頭皮を乾燥させやすいです。
頭皮が乾燥すると様々な頭皮トラブルを起こしてしまうので、なるべく低刺激のシャンプーを使用するようにしましょう。
そして、洗髪の時にしっかりと頭皮についたフケを洗い流すことが重要です。
フケが残ったままだと痒みが酷くなりますし、炎症も起こしやすくなります。

このように刺激の弱いシャンプーなどを使用して、清潔な状態を保つことで、少しずつ改善していきますが、万が一治らない場合は皮膚科の医師に相談されてください。



びまん性脱毛症

びまん性脱毛症とは、髪の毛のボリュームが全体的に少なくなる女性特有の脱毛症で、ある特定の部位が薄くなる男性型脱毛症とは症状が異なります。
女性の薄毛の中でもこのびまん性脱毛症によるものが多いので、女性の方は注意しないといけません。

びまん性脱毛症の原因として、ストレスや生活習慣など様々なことが考えられますが、一番大きな問題は女性ホルモンの異常です。
女性ホルモンの分泌量が乱れ、男性ホルモンが優位になることで、全体的に抜け毛が増えてしまうといわれています。
一気に薄毛になる訳では無く、徐々に髪のボリュームが減っていくため、知らない間に薄毛になってしまうケースが多いです。
そのため、抜け毛の量が今までよりも多くなってきて、全体的に薄くなってきた気がする場合は、早めに対処をしないといけません。

女性ホルモンは、ストレスやダイエット、生活習慣などによって大きく影響を受けてしまうので、まずこれらの問題を解決してください。
ストレスを解消し、過度なダイエットを避け、規則正しい生活習慣を行うことで、改善していくはずです。
また、薄毛を気にすればするほどストレスが溜まり、薄毛の進行具合が悪化することがあるので、なるべく気にしないようにすることも大切です。



若年性脱毛症

若いから薄毛とは無縁だと思っている人もいるかもしれませんが、若いから薄毛にならないとは限りません。
10代や20代といった若い世代でも薄毛になるケースもあるので、覚えておきましょう。
そして、20代?30代といった若い世代に発症する脱毛症のことを若年性脱毛症といいます。
若年性脱毛症は、一般的に「若ハゲ」と呼ばれるもので、時には10代でも発症する危険があります。
仮に若年性脱毛症になった場合は、早めに対処した方が改善しやすいので、早期発見早期対策が重要です。

若年性脱毛症の主な原因は、「ホルモンバランスの乱れ」「生活習慣の乱れ」「食生活の乱れ」「毛穴詰まり」です。
10代?30代といった若い世代は、男性ホルモンの分泌が多くなり、ホルモンバランスが乱れがちです。
そのホルモンバランスの乱れが原因で、男性型脱毛症のようにヘアサイクルが異常になり、薄毛になることがあります。
また、睡眠不足や過度なストレスといった生活習慣の乱れ、栄養バランスの悪い食生活も薄毛を若年性脱毛症を引き起こす原因です。
特に食生活は髪の毛に大きな影響を与えるので注意しないといけません。
そして、毛穴に皮脂が詰まってしまい、ヘアサイクルの乱れを引き起こすケースもあります。



老人性脱毛症

老人性脱毛症とは、60歳以上の人に見られる薄毛症状のことです。
これは男女問わず発症しますが、老化が原因なので、ごく自然なことだと思ってください。
人間は年を重ねると細胞の活動が低下してしまい、新しい細胞を作ることができなくなります。
そうすると髪の毛はもちろん、他の部位の体毛も薄くなっていくのです。
そして、症状の進行具合はその人によって異なり、進行が早い人もいれば、遅い人もいます。
また、60歳を過ぎたからといって、必ず老人性脱毛症になるという訳ではありません。
老人性脱毛症だと思っていたら、実は男性型脱毛症(AGA)を発症していたという場合もあるので、60歳以上の薄毛を老人性脱毛症だと決めつけることはできません。

この老人性脱毛症の進行を遅くするには、普段の生活習慣が大切になってきます。
栄養バランスの良い食事や十分な睡眠、ストレスの無い生活をしていると老化のスピードを遅くすることができるので、老人性脱毛症予防に繋がります。
また、血行を良くするために頭皮マッサージを行ったり、タバコを吸われている人は禁煙するといった工夫も有効です。
このようなことを意識すれば、改善することはできませんが、老人性脱毛症の発症を遅くすることができます。



牽引性脱毛症

牽引性脱毛症とは、女性の多く見られる脱毛症のことで、長時間髪を引っ張ることによって引き起こされます。
そのため、毎日ポニーテールや三つ編みをしている女性や後ろに髪を束ねている女性は要注意です。
ただ、最近では髪を縛る男性も増えてきているので、男性の方も牽引性脱毛症になるケースがあります。

髪を引っ張ることで頭皮に大きな負荷がかかり、頭皮の血行が悪くなります。
そうすることで、髪に十分な栄養を届けることができなくなり、薄毛になってしまうという訳です。
そして、牽引性脱毛症は、髪の生え際や髪の分け目が薄くなることが多いです。

牽引性脱毛症を予防するには、同じ箇所に長時間負荷をかけないことが重要です。
ポニーテールや三つ編みをする場合は、縛る位置を変えたりして、負荷を分散させるようにしましょう。
時には髪を下ろし、全く負荷をかけない状態の時間を作るのも大切ですし、縛る時はあまり強めに縛らないように工夫してください。

そして、血行を良くすることによって、牽引性脱毛症を予防することができるので、入浴中や入浴後に頭皮マッサージを行うようにしましょう。
また、頭皮への刺激を少なくするために、育毛シャンプーを使用したり、ヘアカラーを控えることも大切です。



分娩後脱毛症

分娩後脱毛症とは、出産を終えた女性に見られる脱毛症のことです。
妊娠中というのは、女性ホルモンの分泌量が増加しているため、本来抜け落ちる毛が抜けずにそのまま成長してしまいます。
そうすると出産を終えて、女性ホルモンが正常に戻るとその時に抜けずにいた髪の毛が一気に抜け始めます。
そして、この分娩後脱毛症はたいてい半年?1年くらいで自然に回復していくため、特別心配する必要はありません。
また、回復の早さには個人差があり、すぐに以前の状態に戻る人もいれば、なかなか元に戻らず時間がかかってしまう人もいます。

ただし、高齢出産の場合や出産後に過度なストレスを受け続けている場合は、完治しないことがあります。
この場合、育毛剤や育毛シャンプーを使用しても改善させるのは難しいので、ホルモンバランスを整えるしか方法はありません。
生活習慣を見直して、ストレスを溜めない生活を心がけるのが最も大切になってきます。
回復を早めるためにも食生活は非常に大切なので、髪の成長に必要なカルシウムやタンパク質といった栄養素をしっかりと摂取するようにしてください。
また、食事によって補うことができない栄養素をサプリメントなどで補うのも良いかもしれません。



抜毛症(トリコチロマニア)

みなさんの中に髪の毛を自分で抜いてしまうクセを持っている人はいますか?
それは、精神的にストレスによる抜毛症(トリコチロマニア)という脱毛症の一種です。
精神的なストレスを受けたり、欲求不満の状態が続いた場合、そのストレスを解消するために無意識のうちに髪の毛や眉毛などを抜いてしまいます。
頭頂部や前頭部の毛を抜くことが多く、知らず知らずのうちに薄毛になっているケースが多いです。
また、気付いたとしてもクセになっているため、なかなか止めることができないというやっかいな脱毛症です。

発症原因は人それぞれ異なり、幼少期のいじめが原因の場合もありますし、子供時代の親の過度なしつけが原因となっている場合もあります。
特に抜毛症が多く見られるのは、内気な10歳前後の子供と20?30代の女性だといわれています。

この抜毛症を治すには、まず自分が髪の毛を抜いているということを自覚することが大切です。
そのことを自覚することで、髪を抜かなくなる場合がありますが、人によってはそれでも治らない場合もあります。
そういった人は、精神的なストレスを取り除くしかないので、専門医に相談された方が良いでしょう。
そして、症状を回復させるには精神的なストレスを解消しないといけないので、周りのサポートも必要となってきます。